アプリケーションレベルのRDFスキーマってないの?

いくつかRDFを使ったアプリケーションを書いて思ったのだが、アプリケーションレベルのRDFスキーマが提案されていないのは結構致命的なのではないだろうか。

現状のいわゆるRDFスキーマはあくまでも語彙レベルのスキーマであり、世界中のRDFグラフにおいて普遍的な規約として使用される。対して、特定のアプリケーション(ドメイン・スコープ)で実際に使用される語彙は、世界中に無数に存在する語彙のうち、いくつかを抽出して組み合わせることが多い(たとえばDCのうち、dc:titleしかつかわないとか)。しかし、このようなアプリケーション特有の語彙のサブセットを宣伝する方法が今のところ無いように思われる。

もちろん、RDFグラフである以上、外部のグラフと併合されたり、一部が抽出されたりと「アプリケーション特有」という区切りを強制することは難しい側面がある。しかし、「第3者が提供するSPARQLサーバにどういうクエリを投げるべきか」とか、「特定のストレージにプールされているグラフをどう操作するべきか」などを考える際、現在のところ全く手がかりが無い状況だと言ってもいい。RDBで言えば、そのテーブルにどのようなカラムが存在するのか分からないのに、SQLでクエリを投げろと言われているようなものである。


#SWIGで聞いてみたところ、「やっぱりOWLかなー」という話らしい。でも「特定のグラフに対してこのオントロジーが有効」という記述に関しては、今のところ権威のある書き方がないようだ。DAWGがんばれ超がんばれ? それにしても、OWLは何となくあんまり手を出したくないなぁ。矛盾の検出ってのがGoalsの一つにあるし、異なる視点から見たオントロジが存在するのはかまわないのは分かってるんだけど、公理に近い内容に矛盾があるってのが今一気持ち悪い。いや、分かってはいるんですけどね。

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