RDFaでXHTMLが進化する?
5月16日付けでRDFa Primer(RDFa 入門)のWorking Draftが更新されていた。RDFaといえばmicroformatsが対抗に上げられるだろうが、両者の比較についてはRDFa vs microformatsが詳しい。このページには個人的なメモを簡単に纏めておく。
(X)HTMLにSemantic Webな情報を埋め込みたい場合(いわゆる小文字のsemantic Web)、デファクトスタンダードとしてはmicroformatsが優勢となっている。対してRDFaはW3C主導の「公式」な仕様としての強みがある。個人的には、現状microformatsがデファクトとはいえ、全体のマスを考えれば今後の流れ次第で幾らでも状況は変化するように思える。
microformatsとRDFaはどちらもXHTMLにSemanticな情報を埋め込むことでは一致するが、アプローチ的には大分異なる。XHTML1.0の要素と属性を(有る意味では)拡大解釈して現状を拡張するmicroformatsに対して、RDFaはXHTML2.0で追加される(はず)の要素、属性(role
とかだ!)をフルに活用し、RDFのトリプルを特に捻らないまま埋め込む方法を取る。microformatsは今後も独自路線を進むようだ。
実際のところ、RDFaは手で書く気にならないぐらい複雑だ。かといってblogツールのようなアプリケーションが、XHTMLへRDFデータを効率的に埋め込めるかというと、それも怪しいところがある。その点、microformatsはライセンスの明示など「ちょっとした」用途に向いている印象を受ける。
DCのモデルが変更された場合(今後は他のRDF語彙もDCの抽象化モデルを参考に設計されるようになる?)、RDFaをXHTMLに埋め込む作業はさらに複雑化する可能性もある。GRDDLのようにXSLTを1度通すなどしないと、XHTMLのソースがもの凄いことになってしまいそうだ。
どちらにしても、これまで以上の情報を埋め込むと言うことは、これまで以上の手間が掛かることを意味することは間違いなく、その手間を低減するアプリケーションが生まれない限りは一般には中々広がらないように思える。今後真っ先に対応が進んでいくのは実装が簡単な「単純な」情報の埋め込みになると予想できるが、そう言った意味では既にデファクトを築いているmicroformatsの優位が今後も続く可能性はある。逆に、RDFaはRDFを本格的に埋め込む用途として棲み分けが進むのかもしれない。とはいえ、RDFaで情報を埋め込むよりも、外部リソースとして独立して用意するのが現実的とも思えるが……。