RDFa Primer 1.0 WDが更新された
2007-03-12にRDFa Primer 1.0の草案が更新された。この草案はRDFaのうち、特にXHTMLにRDFの構造を埋め込む際の入門文書として用意されたもの。
変更点は以下の通り。
- CURIEの項目を削除した。混乱を避けるためSyntaxにて詳しく解説する予定
- rdf:typeを宣言するためにrole属性を使用するのをやめた(この記法はSyntaxにおいて同意が得られる前に慌てて入れられたものだった)。今回からclass属性を使う
- body要素内のでlink、meta用を使用した解説を削除した。XHTML1.1以前の勧告を使用している人を混乱させる恐れがあるため
- ストライピングのための新しい記法が紹介された
前回の草案がXHTML2.0よりの内容だったのに対して、今回はSyntaxで定義された内容・理念を反映させたものになっている。
どうもSWD-WGはRDFaがXHTML2.0専用の仕組みであると誤解されることに懸念を抱いているようだ。前回までの草案をみると誤解されても無理もないので、今回の変更は妥当に思える。
- [RDFa] XHTML 2.0 only? NO!
- [RDFa] The CLASS attribute
- Request to Vote on publication of RDFa Primer and Use Case documents
- RDFa and its relationship to XHTML
実際、SyntaxのEditor's Draftを見ると、XHTML2.0の影はだいぶ薄い。
A collection of attributes for layering RDF on XML languages
The aim of this document is to define a syntax for layering RDF information inside XHTML documents using attributes. This syntax should be applicable to other XML dialects.
一応、SyntaxはまだEditor's Draftなので、W3Cの公式文章ではない。そのため、一般にRDFaといえば、現状Primerに書かれたことが全て、という事になる。PrimerからSyntaxへのリンクは無い。
前回のPrimerの草案は、XHTML2.0という新しい概念が含まれていたため、RDFaそのものにまで妙に難しい印象をもたらしていたように思える。実際、私も「これは流行らない」というのが第一印象だった(おなか一杯になってしまってSyntaxは斜め読みしかしませんでしたごめんなさい)。しかし、今回の新しい草案はなかなか良さそうに見える。
この記法が主体なのだとしたら、microformatsの存在感が微妙になるんじゃないか、という見方もありそうだ。microformats陣営のJohn Allsopp氏の反応も興味深い。
RDFa Use Casesもボチボチすすんでいるらしい。
RDFa Scheduleによると今月中には草案が出るようだ。Syntaxはもう1度Editor's Draftを経て、4月に公式草案になるらしい。XHTML1.1用のモジュールも近々公開されるようだ。