Tumblr騒動はCreativeCommonsとW3Cによる陰謀である
旬が過ぎたネタだけども。
というか、何でTumblrからの転載を防ぐ方法が(私の知る限りでは)ないんだろう。キャッシュするなとかロボット避けとかはmetaタグやなんかで設定できるし、似たようなのを最初から付けろよ開発者。死ねばいいのにとか思います。
何か騒動が起こってるときは誰が1番特をするのかを考えればいい、というのは有名な話である。今回の場合は以下のようになる。
- Tumblrが無断転載で炎上
- 無断転載可のページにはライセンスを付ける流れになる
- それは当然機械処理可能な方法かつオープンなライセンスであるべきだ
- 空前のRDF+CCブーム到来
- W3CもCCも大喜び
間違いない、この騒動の裏で糸を引いてるのはW3CとCCの連中である。みんな踊らされるな!
さて、実際問題機械処理するとなると、ホワイトリスト方式になるだろう。現在の法体系を考えればデフォルトは転載不許可で、CCなどでライセンスを明示した場合のみ転載が許可されるのが妥当だ。
ホワイトリスト方式で世の中を進めていくとなると、ライセンスの明示方法は簡単なら簡単なほど良い。なぜならば、第3者による2次利用という比較的どうでもいい事のためにいちいちライセンスを明記しなければいけないからだ。「あーめんどくさいからやーめた」とならないように可能な限り楽ちんな仕組みが望まれる。
現在のところ、良い例としてはFlickrが挙げられるだろう。クリック1つでライセンスを選択できるのはとても簡単だ。これをお手本とすれば、たとえばblogツールで画像を貼り付ける際に、付与するライセンスを簡単に選択できるとか、そういった仕組みを提供するのが良いと思われる。
とはいえ、世の中にはHTMLを手書きしている人もいるので、そういう人の為にもうちょっとローレベルなレイヤーでの手段も提供する必要があるだろう。この場合も、その方法は簡単なら簡単なほど良い。
HTMLにおける簡単でクールなメタデータの表記方法といえば何を隠そうMicroformatsである。しかし残念なことに、現状Microformatsには外部リソースのライセンスを明示するための仕様は存在しない。rel-licenceがあるじゃないかって? あれはHTML文章それ自体のライセンスを明示するためのものなので、今回のように外部リソースのライセンスを定義するために使うことは出来ない。(それともページのライセンスがCCだったら、img要素で参照されている画像は全てCCになるのだろうか?)
仕方がないので、適当に考えてみよう。
<span class="license"><img src="hoge.svg" alt="..." class="about"/> (distributed under the <a href="http://creativecommons.org/licenses/by/2.0/" rel="resource">cc by 2.0</span>)
今一かわいくないかな? imgが空要素なのが難点だ。まぁ細かいことは専門の人に任せて、ここでは置いておこう。
MicroformatsばかりではW3Cの陰謀が危ういのでせっかくだからRDFaでも書いておこう。例によってまだ草案であるけれど、とりあえずだ。
<img src="hoge.svg" alt="..." about="http://creativecommons.org/licenses/by/2.0/" rev="cc:license"/>
実に綺麗に書ける。
ページ内に表示されているのがサムネールならば、次のようにしても良い。
<img src="hoge_thumbnail.jpg" alt="..." about="http://creativecommons.org/licenses/by/2.0/" rev="cc:license" resource="hoge.jpg"/>
あるいは、より実用的にサムネールから原寸画像へリンクするならば、
<a href="hoge.jpg" rev="cc:license" about="http://creativecommons.org/licenses/by/2.0/"><img src="hoge_thumbnail" alt="..."/></a>
でも良いだろう。
なお、cc:license
の接頭辞であるccは<http://creativecommons.org/licenses/>
にマップされている(今後の流れによっては、接頭辞無しのlicense
を予約語とし、cc:license
の別名として常に使えるようになるかもしれない)。
しかし、ここまで考えて思いつくのは、ライセンス情報をHTMLページが保持するべきか、という議論である。上に挙げたようなライセンスの明示方法だと、いわゆる「画像ファイルへの直リン」に対応できない。そういう意味では、画像ファイルそのものへメタデータを埋め込んだ方が良いのかもしれない。