ホリデーシーズンにEMSでアメリカに荷物を送る
12月末にアメリカ宛にEMSで荷物を送ったので記録を残しておく。発送は東京の新宿区内、宛先はカリフォルニア州のサンタクララ郡(いわゆる「サンフランシスコベイエリア」の南の方)で、おおざっぱに言えば西海岸になる。
郵便局の公式情報によると、EMSを新宿区から発送した場合、ベイエリア(サンフランシスコやサンノゼ)に届くまでに12日かかることになっている。ロサンゼルスの場合は11日と1日短く設定されているので、このエリア宛のEMSはロサンゼルス経由で届くのが一般的なのかもしれない。公式の日数はあくまでも目安らしく、インターネット上の情報を調べてみると、早くて3日、遅いと14日ぐらいかかることもあるらしい。また、使用される空港もロサンゼルス国際空港(LAX)のほかに、ベイエリア最寄りのサンフランシスコ国際空港(SFO)が使用されることもあるようだ。
アメリカに到着したEMSは、アメリカ国内では郵便公社(USPS)のPriority Mail Express Internationalとして扱われるようだ。Priority Mail Expressと名前がついているものの、残念ながら現在のところ日曜日の配達はしていないらしい(国内向けのPriority Mail Expressは日曜も配達するのに)。
USPSは公社なので、祝日の設定も連邦政府に従う。そのため、ホリデーシーズンといえども祝日の数は控えめで(アメリカは国全体で共有する祝日が意外と少ない)、この時期では12月25日と1月1日のみとなっている。競合のUPSが12月24日や12月31日に休むことに比べると、年末でも稼働が安定していると言えるかもしれない。
祝日の日数自体は少ないとはいえ、クリスマス前は荷物の流量が急激に増えるため、遅延はどうしても起こりやすいらしい。あまりにも荷物が多すぎて倉庫のスペースが枯渇しやすいらしく、普段は週末に配達を行わないPriority Mailなどについても、人員を増強してまで土日に配ることがあるそうだ(CCAという補助職の人を動員するらしい)。
6日ぐらいで到着
日本時間の12月25日午後4時ごろ発送で、米国時間の12月30日午後1時過ぎに届いた。時差を考えると6日弱ぐらいなので、比較的スムーズに届いたように思える。今回はクリスマス直後だったので、クリスマス前の場合はまた違う結果になったのかもしれない。
ちなみに、移動中の荷物を追跡する場合、荷物が日本国内にある間は郵便局の追跡ページを使い、荷物がアメリカに届いてからはUSPSの追跡ページを使うと良いようだ。最終的にはどちらの情報も更新されるのだが、結構な時差がある。
EMSの伝票
EMSで物品を送る場合、あらかじめ郵便局のサイトで伝票を作成する必要がある。この時、伝票には各物品の物品の名前や価格のほかに、HSコードを記入することになっている。どうやら米国宛の場合はHSコードが必須ではないようだが、調べて記入しておくと税関の処理がスムーズになるかもしれない(とはいえ、これまでの経験ではHSコード未記入でも税関で問題になるケースはなかった)。米国の場合、HTSコードというHSコードを拡張した番号体系を使用しているので、アメリカ国際貿易委員会(USITC)のサイトで番号を探すことになる。しかし、USITCのサイトは非専門家には分かりづらいので、実際には「HTSコード 商品名」で普通のウェブ検索をした方が簡単に番号を見るけることができる。USITCのサイトには品目ごとの関税率も記載されているので、通関費用がどれぐらいかかるかもなんとなくわかる(日本からの場合、「Rates of Duty」のうち、「1-General」が基本税率となるらしい。品目によっては日米貿易協定によって関税が撤廃されていることもあるようだ)。
物品の申告額は正直に書いておいた方が良いし、必要に応じて保険もかけておいた方が良い。日本国内はともかくとして、アメリカ国内では荷物が行方不明になることも稀(?)にあるため、いざというときに備えて正しい金額を申告しておいた方が安心だと思う。アメリカの場合、一人当たり1日$800までは輸入税が免除だし(de minimals - Section 321, 19 USC 1321)、物品によっては税率が0%の場合もあるので、過少申告しても意味がないケースが大半だと思われる(そもそも違法である)。GiftかMarchandiseかの選択についても、当然ながら正直にした方が良いであろう。