撮影機材運搬用にNanuk 935を買った

撮影機材が多い時に、バックパックだと腰への負担が大きいので、ホイール付きのハードケースを購入した。

Nanuk 935

Nanukはカナダのブランドで、ハードケース用ブランドとしてはPelicanの次ぐらいに人気があるらしい。Nanuk 935が機内持ち込み用のケースとしては定番で、Pelicanでいえば1510や1535 Airに対応するサイズになるようだ。米国ではPelicanの方が定番なのだけど、ホイール、ラッチ、ハンドルの品質や使い勝手はNanukの方が良いという意見をよく見かける。私自身の感覚としても、頑丈な箱に最低限の移動用パーツをくっ付けたような印象のPelicanよりは、Nanukの方が普通のスーツケースに近い使い勝手になっていると思う。一方で、Pelican 1535 Airに比べると重量があるのと、内容量が若干劣るのが弱点になるようだ。

スーツケース型のカメラバッグとしては、ほかにThink Tank PhotoのAirportシリーズが定番らしい。ただ、車載の場合を考えると、セミハードケースよりもハードケースの方が使い勝手がいいように思う。上に物を積むときに気を使わなくて済むので、トランクに物を詰め込むときに空間を有効活用しやすい。

そんなに機材が入らない

容量的には28.5Lなので、大きめのバックパックよりも機材が入らない。大きめのレンズだと、入っても4本ぐらいだろうか。

本体側に収納できる高さは実測で約115mmまでとなっている。Sonyの場合、FE 50mm F1.2 GM(キャップ込みで約130mm)やFE 16-35mm F2.8 GM IIや(135mm)を縦置きすると、少し本体側からはみ出してしまう。これぐらいであれば、リッドオガナイザーに物が詰まっていなければ、蓋はすんなり閉まる。FE 135mm F1.8(約150mm)ぐらいになると、一応蓋は閉まるもののリッドオガナイザーとの干渉がかなり気になるレベルになる。さらに大きなFE 28-70mm F2 GM(約165mm)は、実質的に縦置きできない。

写真は以下の機材を収納した状態:

リッドオーガナイザー(蓋のポケット)は付けないほうがいいかもしれない

あまり深く考えずに、リッドオーガナイザーが付いているバージョンを買ってしまったのだけども、機材の収納という意味では失敗であった。Sonyの場合、リッドオーガナイザーをはずせば縦置きできるサイズの機材が多いので、蓋側はフォームインサートにしておいた方が結果的に収納効率が高まる気がする。

リッドオガナイザーのポケットには緩衝材としての機能がほぼないので、固い物(バッテリーとか)を入れてしまうと、本体側に入れた機材と厚手のビニール1枚を挟んでぶつかり合うことになる。衝撃に対して弱そうだし、それぞれの角同士が長時間擦れあったりすると塗装のハゲぐらいは起きそうな気もする。さらに、ポケットの無いエリアは蓋がされない状態になるので、内容物が仕切りを超えて移動してしまう可能性がある。取り外した三脚座ぐらいなら通れてしまうぐらい隙間があるので、予期せぬ越境によって、気が付いたら機材が傷だらけという事故が起きそうで怖い。

仕方がないので別途フォームインサートを購入して、リッドオガナイザーと入れ替えることにした。リッドオガナイザーの取り外し自体は簡単で、ネジを2本外して、あとは裏面のマジックテープをはがすだけであった。マジックテープはかなり強力というか面積がかなり広いので、それなりの力で引きはがす必要があった。